Mobility Bridge Lab(MBL)は、2026年8月22日から9月5日まで開催された「PLATEAU CityHack Challenge 2026」に参加しました。
このイベントは、国土交通省が推進する3D都市モデル「PLATEAU」を活用し、自治体が抱える地域課題に対して、参加者がアイデアやプロトタイプをつくるハッカソンです。
今回MBLは、藤沢市から提示された「江の島周辺の観光と津波避難」をテーマに取り組みました。
MBLが特に重視したのは、実際に現地を歩くフィールドワークです。
江の島・片瀬周辺を歩きながら、
- 避難標識や避難施設
- 階段、坂道、道幅
- 災害時に使う可能性のあるルート
- 土地勘のない人が迷いそうな場所
などを確認しました。
実際に歩いてみると、
「この標識に観光客は気づくだろうか」
"避難場所を知っていても、本当にそこまで移動できるのか"
など、地図を見るだけでは分からない疑問がいくつも見えてきました。
こうした調査をもとに、災害時の街歩きをシミュレーションする「ENOSHIMA SURVIVAL WALK」というサービスを考えました。
観光中に大きな地震と津波が発生したというシナリオを設定し、実際に江の島を歩きながら、
- GPSによる移動ルート
- 気づいたこと
- 使った情報
- 迷った場所
- 判断を変えた場所
などを記録しました。
フィールドワークでは、途中で道路状況を見て不安を感じ、進むことをやめて引き返し、別の場所へ向かう判断をする場面もありました。
この経験から、単にどこを歩いたか、だけではなく、なぜ、その場所で判断が変わったのかを記録することの重要性に気づきました。
取得したGPSデータや写真、気づき、人の判断などは、PLATEAUの3D都市モデル上に重ねて可視化しました。
当初は「避難ルートを3Dで表示する」といった使い方も考えていましたが、取り組みを進める中で、都市のどこで人が迷い、何を見て、なぜ判断を変えたのかを可視化することの方が、MBLの活動につながるのではないかと考えるようになりました。
今回、受賞には至りませんでした。一方で、大きな学びもありました。
それは、「解決策を考える前に、本当に解くべき課題を現場から見つけること」の大切さです。
自治体から示された課題にそのまま答えるだけではなく、実際に街を歩き、人の行動や声を確認しながら、「まだ見えていない困りごとは何か」を探していく必要があると感じました。
また、PLATEAUのような技術についても、技術を使うこと自体を目的にするのではなく、課題を解決するために必要な場合に使う**
という姿勢を大切にしたいと考えています。
今回の取り組みで得た成果は、品川での活動にも活かしていきます
試作した街歩きの仕組みや、GPS・気づき・判断を記録する方法は、今後の品川区での街歩きや地域活動にも活用していく予定です。
MBLでは、地域で得た経験を外の活動へ、外で得た経験を地域へ戻すという循環を大切にしています。
今回のCityHackで得た学びも、今後の品川での活動や、誰もが「行ってみたい」を「行ける」に変えられる街づくりにつなげていきたいと思います。
PLATEAU CityHack Challenge 2026に参加しました
9月5日の成果発表会での説明に使用した3Dデータ使ったアプリ「Enoshima Survival Walk」のデモ動画の画像です。