かもめ会講演会
「日本の精神医療の政策転換について ベルギーのアウトリーチ移行に学べる?」
講師:氏家憲章先生 後援:品川区、品川区社会福祉協議会
この日の参加者は会場定員いっぱいの51名でした。氏家先生は精神科病院に40数年勤務し現場を熟知された経験豊富な方です。又、二度のベルギー視察の経験を踏まえ、この国が過去に於て、日本同様の入院中心の精神医療を行って来た歴史を持つ国であり、それをアウトリーチ移行に改革しています。このことから、日本の精神医療政策を変える重要な手がかりがあると訴えています。講演終了後の質疑応答、懇談会まで熱心にお付き合い下さり、参加者と共に日本の精神医療を改革しようと呼び掛けられました。改革には私達の学習と粘り強い行動力そして熱意が変える力になると訴えられました。改革への展望と希望の湧く講演会でした。《横田信子》
当日の参加者からの感想をご紹介します。「今、日本でもようやく精神医療の転換期が来たんだと講演を聞いて感じることができた」「“病院のベッド数を減らして地域ケアに”の次のステップで、アウトリーチの仕組みをどのようにつくっていけるかが課題だと思った」「スケールの大きなお話で、今の状況からだけしか情勢を見てはいけないと思った」「政策転換が必要なことは確か。イメージの克服がカギとのことだが、受け皿の確保も必要だと思う。それがイメージ克服にもつながるのでは」「当事者家族として困っていること、こうしてほしかったと思うことを発信していけば、政策転換に役立てるのではないか」などのご感想・ご意見を頂きました。誠にありがとうございました。