【広島湾の水中散歩】4.アカボシウミウシのお話

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こんにちは!うみうし大好きダイバーのみゆきママです。

広島湾では、晩秋から春の終わりまでが多種多様のウミウシが観察できる時期になります。初夏から秋にかけては、海水浴やシュノーケリングなどの海遊びには最適な季節ですが、ウミウシの数が減るためウミウシウォチャーには少し寂しい季節になります。

しかし、今年の早春の広島湾…多彩なウミウシが観測されるはずの時期…のはずが、予想に反してウミウシの種類が少なく、特に季節限定で出現する貴重なウミウシにほとんど出会えませんでした。

考えられる原因の1つが、「アカボシウミウシの大量発生」です。

アカボシウミウシは、キヌハダウミウシ属のウミウシで、儚(はかな)く可憐(かれん)な姿とは裏腹に、「ウミウシを食べるウミウシ」なんです。今年は、丸々と太ったアカボシウミウシにたくさん出会います。この子たちの貪欲な食欲に、他のウミウシたち犠牲になったのでしょうか…?

他に、海水温の上昇によりウミウシの餌となるコケムシやカイメンの分布が変わってきているのではないか、という意見もあります。これは、地球温暖化が関わっている深刻な問題でもあり、長期的に調査を続けていきたいと考えています。
 

今シーズンは、「またアカボシ君かぁ」とため息がでるくらい、ほんとによく見かけます。