【広島湾の水中散歩】12.ミヤコウミウシのお話
こんにちは!うみうし大好きダイバーのみゆきママです。
海水温は気温より1ヶ月遅れて変化するので、10月初旬の広島湾は24~25℃と水温はまだまだ高く、ウェットスーツで潜ることができます。一方で、この時期はウミウシの種類・個体数が少なく、1匹でも観察できればラッキー、まったく見つけることができず空振りの日もあります。
そんな中、先日「ミヤコウミウシがいっぱいの岩」を発見!単独でまったり移動中のミヤコ君、交接中(交尾中)のカップルたち、そして産みたての卵まで・・・見どころ満載。
これは、まさに・・・「ミヤコウミウシ・パラダイス~!!」
大興奮のひとときを過ごすことができました。
ミヤコウミウシは、クロシタナシウミウシ科・クロシタナシウミウシ属に属しています。「クロシタナシ」は漢字で「黒舌無し」と書き、硬い舌歯を持ちません。ミヤコウミウシも同様です。餌にしているカイメンの表面に消化酵素を分泌して、柔らかくしてから吸い込むように食べます《1》。
華やかに広がる二次鰓(にじえら)と独特な色合いが魅力的なミヤコウミウシ、大きさは10cmほどまで成長します。ウミウシとしては大きい部類に入り、初心者でも観察しやすいウミウシです。
5cmの個体
青い菱形紋が背面2列に並んでいます
華やかな二次鰓(にじえら)
「ゴージャス」という言葉がぴったり!
触角の先が少し白いのが特徴です
《参考文献》
1.「ウミウシという生き方 行動と生態」 デイビッド・W・べーレンス著 2019年 東海大学出版部