2018年度第2回研修会の報告。
2018年度第2回研修会の報告。
10月28日(日)スクエア荏原にて、「高齢精神障害者の精神医療」というタイトルで、精神科医の和田明先生をお迎えして、研修会が行われました。参加者16名。
高齢者の特性と薬の処方の注意点、受診の心構えなど、懇切丁寧に解説して頂きました。また、質疑応答も活発で、真摯に応えて下さる姿が印象に残る会となりました。
今回は、精神障害者の高齢化をテーマにした話の第2弾です。
前回の“福祉編”に続き、精神科の医師をお招きした“医療編”です。
年輪の会は43年もやっている当事者です。当時のメンバーは、ほとんどいませんが、高齢化は喫緊の問題です。
和田明先生。
現在、介護の為フリーランスと言う事です。
先ず初めに加齢に伴う課題として、薬の量、身体の変化や病気、制度などが挙げられます。
受診の時、体調、薬の事、希望等を、どうやったら上手く伝えられるかが課題です(言えない人が多いのです)。
高齢者は薬の代謝が落ちます。
無理のない減薬、薬の見直しを行います。
便秘-腸閉塞の恐れ。
不整脈、
手の震え-パーキンソン症状による骨折を招きます。
ふらつき-転倒、大腿骨骨折。脳
血腫や脳出血に。
足がムズムズ-貧血の可能性も。
眠気。
血液検査(低血糖)、心電図検査等を行います。
(血糖値上がり易い薬‐エビリファイ、ジプレキサ。
手振戦-ルーラン、リスパダール、ロナセン)。
睡眠は時間でなく、疲れが取れているのがベストです。質が下がると睡眠サイクルが乱れ、不眠や寝ぼけ、せん妄や暴力を招く恐れがあります。
眠剤は筋力が緩み転び易くなります。
高齢者には、筋肉を緩ませない眠剤か、今後は睡眠ホルモンを調節する薬を使う事になります。
孤独は病気に成り易くなります。孤独感は30、60歳前後に強くなり、超高齢で再び強くなります。
高齢者の不健康の中では「うつ病」が多く、認知症との見極めが付き難く、認知症の最初の症状の事も多いのです。
質疑応答
話の合間毎に、丁寧に行われました。
「デイケア」はリハビリをやっているか?-その人に何が必要かで選びます。
夢の話、パニック障害、アルツハイマー病、クロザピン(難治性抗精神病薬)の使い方と副作用等。
話は尽きず、次年度の定例会に来て頂くことに、ほぼ決定。